大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

広島高等裁判所松江支部 昭和47年(行コ)1号 判決 1973年4月18日

鳥取市栄町六〇八番地

控訴人

市谷甚衛

右訴証代理人弁護士

田中節治

広島市上八丁堀六番三〇号

被控訴人

広島国税局長

平沢茂美

鳥取市東町

被控訴人

鳥取税務署長

野村興児

右被控訴人両名指定代理人

武田正彦

田野昭二

杉本肇

藤田敏雄

被控訴人鳥取税務署長指定代理人

三坂節男

右当事者間の所得税裁決処分取消、所得税更正処分等取消請求控訴事件について、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

右訴代理人は、「一、原判決を取り消す。二、被控訴人鳥取税務署長(以下単に「被控訴人署長」という。)が控訴人に対し昭和四〇年八月三一付で原判決別表(二)(以下単に「別表(二)」ということがある。)更正額欄記載のとおりなした昭和三五年度ないし同三九年度(以下「本件係争各年度」という。)分の所得税更正処分ならびに過少申告加算税および重加算税の各賦課決定のうち審査裁決によつて同表裁決額欄記載のとおり維持された部分は、同表確定申告額欄記載の額を超える限度においていずれもこれを取り消す。三、被控訴人広島国税局長(以下単に「被控訴人局長」という。)が控訴人に対し昭和四一年八月五日付で本件係争各年度分の所得税更正処分ならびに過少申告加算税の各賦課決定に係る審査請求についてした別表(二)裁決額欄記載のとおりの裁決は、同表確定申告額欄記載の額を超える限度においていずれもこれを取り消す。当訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴指定代理人は、主文と同旨の判決を求めた。

当事者双方の主張および証拠関係は、控訴代理人が当審において控訴人市谷甚衛の尋問を求めたほか、原判決事実摘示のとおりであるから、ここにこれを引用する。

理由

当裁判所も控訴人の被控訴人署長および同局長に対する各請求はいずれも失当であると判断する。その理由は、当審における控訴人市谷甚衛本人尋問の結果によつても右の判断を動かすに足りないことを付するるほか、原判決の理由と同じであるから、ここにこれを引用する。

したがつて、控訴人の右各請求を棄却した原判決は相当で、本件各控訴は理由がないので、これを棄却することとし、控訴費用の負担につき、行訴法七条、民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 熊佐義里 裁判官 小川英明 裁判官後藤文彦は、転任のため、署名押印することができない。裁判長裁判官 熊佐義里)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例